芸術キャリア教育
事後学習の進め方と先生方へのお願い
– 先生方へ –

事後学習の進め方(11月13日ご予定)

  1. 最初に、カンジヤマ・マイムの公演当日の舞台作品の1つ「バイオリン弾き」を例にとり、「カニッツァの三角形の理論」との関係の解説を生徒さん達にチームごとに読んでいただきます。 これにより、舞台で行われた作品がどのようなメカニズムで創造されているのかを知って頂きます。
    (なお、詳しい作品の創作過程および、その元となったAの体験談は参考資料としてこの項の最後に掲載して御座いますので、よろしかったらご覧くださいませ。)
    (所要時間約10分)
  2. 上記の関係がわかったら、事前学習の時のグループ内で上記の理論を踏まえて、ワークシートのいくつかの質問に答えながら、グループ内で、マイムの理論や、その他の事前学習での情報に関連した新たな「学び」をディスカッションしていただきます。
    この為には1の文章に加え、舞台公演を観た後の、職業観の変化、深まり、あるいは疑問などを素直に語り合って頂きます。(所要時間約30分)
  3. 最後に、クラス全体が一緒になり、グループごとにそれぞれの感想なり、学びを発表し合ったうえで、それぞれのグループにおける違った角度の見方、あるいは職業感などをディスカッションして頂きます。この時、先生方にもそれぞれのお立場からの感想あるいはご意見など頂ければ幸いです。
    (所要時間約10分)

先生方へのお願い

この度は私ども、カンジヤマ・マイムの公演をご鑑賞いただき、心より感謝申し上げます。さて、事後学習に関し、先生方にいくつかお願いがございます。

  1. 最初に、生徒さんの事後学習ワークシートを一通りご覧頂き、先生方の個人的なご経験をも踏まえてアドバイスして頂き、是非楽しい事後学習にしていただけたらと思います。
  2. パントマイムにせよ、演劇にせよ、それを舞台上で演じるだけがこの仕事の全てではないという事を強調したいと思います。
    私、Aは通算約20年ほど日本の様々な大学で演劇関係の授業を教えてまいりましたが、(桐朋学園短大、東京学芸大学、玉川大学、早稲田大学、上智大学他)、演劇関係だけでも、制作、舞台技術スタッフ、そして教育関係への応用、などなど様々な可能性があるという事を強調したいです。
    私、藤倉健雄は、現在教育応用演劇学という科目を教えております。これは欧米ではかなり人気の学問の分野であり、学校の教師の為、あるいは青少年の指導者や保母さんたちの為に演劇的な要素をいかに教育に応用するかを研究する科目です。
    実際に、この手法を使い、「英語を身体で学ぶ」というショーも自ら手掛けております(紹介映像を参照ください)。
    このように、舞台上で演じるという以外の選択肢の存在をみなさんに知って頂きたいと願っております。
  3. 私、代表藤倉がそうだったように、若いころというのは何でも許される(勿論常識の範囲で!)ものです。若いころから私は、英語をやりたいが故に英語の達人に会うべく、様々な事を試みました。
    松本亨先生(元NHKラジオ英会話講師)に直接お会いしに行き、話をうかがったり、同時通訳の神様と呼ばれた國弘正雄先生の大学の授業に潜り込んで、クラス後に話かけたりしました。 私のインタビューにも触れられておりますが、芸人さんの場合もそうでした。
    もともと、これをやりたいと思ったらその道の達人のバイブレーションに触れるべく、直接に会いに行きました。こういったその憧れの人の直のエネルギーに触れるという事も提案したいと思っております。すごい人間は凄いバイブレーションをもっているものです!!
  4. 公演中にも触れますが、好きな事をやり始めたら、「継続は力なり」という事を常に念頭に、続けるものだけがその道を究められるという事を知って頂きたいです。
    これは何も仕事にできなくとも、他の仕事をするときにも必ず役に立つと信じるものです。たとえ一見別の道に進んでも、(次の項目にも関連しますが)その道で得られた知識、経験は決して無駄にはなりません。
    私自身、英語をかなり情熱的にやってきたおかげで、通訳をあきらめた後も、マイムをアメリカで学ぶ事ができ、しかも現在、早稲田と上智の国際教養学部では演劇関連の授業をすべて英語で教えるというチャンスを頂いております。
  5. 最後に、時間があれば、スティーブ・ジョブスのスタンフォード大学卒業式でのゲストスピーカーとしてのスピーチを皆さんに(家庭ででも)聞いてもらいたいと思います。ご存知の先生もいらっしゃると思いますが、彼は自分の経験を踏まえて、将来の為にどのように学ぶべきかをとても効果的に話しています。ジョブスは小さな大学をドロップアウトしています。
    しかし、ドロップアウト後も、卒業単位など関係なく、自分が好きで仕方ない、カリグラフィー(アルファベットをデザインして書く)というクラスを取り続けました。
    そのためには、お金がなかった彼は友人の部屋に寝泊まりし、事務所でシャワーを浴び、空き缶を集めて生活していたそうです。
    しかし、その経験があったからこそ、コンピュータが現れた初期、アップルのコンピュータだけには文字のフォントの美しさという武器があったというのです!!
    これはウィンドウズには当初なかったものですね。

このように人生の節々で、ジョブスは自分の本当に好きで夢中になれる事と必死に取り組んできた。だからそれらの点が他の点と結びつき、やがて線となり、その線上にアップルがあったというのです。その為に自分の本当の気持ちと直感をたよりに生きなさいといいます(follow your heart and intuition)

逆に現在、私が大学で教えていて感じるのは、学生たちが一番気にしているのは卒業単位です!つまり卒業の単位を満たすために、自分では興味のないものでも半ば無理やり履修して、なんとか、まあまあの成績を維持するという無駄な事にかなり時間を割いているのが現状です。
もちろん卒業単位は必要ですが、それ以上に、自分の本当の興味を引くものに夢中になることの方が将来的にはずっと有効な事だと思われます。
大学講師として、今私が一番声を大にして言いたい事の1つがこのことです。
できればこのことにも触れられたらなと思っております。
ジョブス

以上、生意気を申しまして、失礼いたしました。
もちろん、先生方のそれぞれの御経験や知識を添えていただくのが一番と思っておりますが、この度機会を頂きました私からも希望として以上の事に触れさせていただきました。
どうか、事後学習が生田高校の生徒さんたちにとり有効でかつ楽しい時間になります事を心よりお祈りいたしております。

この素晴らしい機会を与えてくださった生田高校の皆様に心からの感謝をこめて

カンジヤマ・マイム 代表、藤倉健雄 A君より